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宮鯖賢治

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 30_(828文字)

銀鯖道の夜 三十 南十字路とタキビシン海岸3 「タキビシン、タキビシン。」 うしろから聲が起りました。 ふりかへつて見ると、 小さな店に飾つてありました移しは、 大きな紙きれからそろそろと出て來て、 薫りだしたといふやう […]

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 29_(689文字)

銀鯖道の夜 二十九 南十字路とタキビシン海岸2 俄かに、 車のなかが、 ぱつと白く明るくなりました。 そとを見ると、 金剛石や草の露やあらゆる立派さをあつめたやうな、 きらびやかな銀河の下を、 太東岬の浪は聲もなくかたち

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 28_南十字路とタキビシン海岸_(852文字)

銀鯖道の夜 二十八 南十字路とタキビシン海岸 . 「ホーオーは、 ぼくをゆるして下さるだらうか。」 いきなりシギパネルラが、 思ひ切つたといふやうに、 少しどもりながら、 急きこんで云ひました。 ジロバンニは、 (ああそ

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 27_(830文字)

銀鯖道の夜 二十七 「ぼく、 アンダーをとつて、 飛び下りながらはりついて、 それから一氣に乘つてみせようか。」 ジロバンニは胸を躍らせて云ひました。 「もうだめだ。あんなにうしろへ行つてしまつたから。」 シギパネルラが

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 26_(739文字)

銀鯖道の夜 二十六 「ああたいふうの浪が咲いてゐる。もうすつかり秋だねえ。」 シギパネルラが窓の外を指さして云ひました。   岬のへりになつた海の上に、 月長石ででも刻まれたやうな、 すばらしい形の浪がくずれてゐました。

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 25_(727文字)

銀鯖道の夜 二十五  「ぼくはもう、すつかり天の世界に來た。」   ジロバンニは云ひました。 「それに、このキヤラバンは音がしないねえ。」   ジロバンニが左手をつき出して窓から前の方を見ながら云ひました。 「電氣かエー

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 23〜24_(659文字)

【日曜日の連載シリーズ5月編】 銀鯖道の夜 二十三 そのきれいな浪は、 レガロよりも南伊豆よりもすきとほつて、 ときどき眼の加減か、 ちらちら紫いろのこまかないろをたてたり、 虹のやうにぎらつと光つたりしながら、 聲もな

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【サーフィン研究所:ゴールデンウィークSP!2話掲載】銀鯖道の夜 その21〜22_(747文字)

【日曜日の連載シリーズ5月編】 銀鯖道の夜 二十一 「この地圖はどこで買つたの。 寶石でできてるねえ。」 ジロバンニが云ひました。 「銀鯖ステーシヨンで、 もらつたんだ。 君もらはなかつたの。」 「ああ、 ぼく銀鯖ステー

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その20_(605文字)

【日曜日の連載シリーズ4月最終編】 銀鯖道の夜 二十 シギパネルラは、 窓から外をのぞきながら、 もうすつかり元氣が直つて、 勢よく云ひました。 「ああしまつた。 ぼく、 サーフボードを忘れてきた。 車も忘れてきた。 け

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その19_(1113文字)

【日曜日の連載シリーズ4月編】 銀鯖道の夜 十九 ジロバンニが、 「シギパネルラさんは前からここに居たの。」 と云はうと思つたとき、 シギパネルラが、 「ぼくはね、 ずゐぶんパドリングしたけれども遲れてしまつたよ。 ダツ

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その18_(768文字)

【日曜日の連載シリーズ4月編】 銀鯖道の夜 十八 氣がついてみると、 さつきから、 ごとごとごとごと、 ジロバンニの乘つてゐる車が走りつづけてゐたのでした。 ジロバンニは、 父ちやんのキヤラバンの車室に、 窓から外を見な

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その17_(757文字)

【日曜日の連載シリーズ4月編】 銀鯖道の夜 十七 銀鯖ステーシヨン ジロバンニはタマサキ神社の灯がいつかぼんやりした形になつて、 しばらく螢のやうに、 ぺかぺか消えたりともつたりしてゐるのを見ました。 それはだんだんはつ

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その16_(701文字)

【日曜日の連載シリーズ3月編】 銀鯖道の夜 十六 ジロバンニの目には涙が一杯になつて來ました。   街燈のあかりがぼんやりと夢のやうに見えるだけになつて、 いつたいじぶんがどこを走つてゐるのか、 どこへ行くのかすらわから

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その15_(478文字)

【日曜日の連載シリーズ3月編】 銀鯖道の夜 十五 「あなたのお父さんはもう歸つてゐますか。」 先生役のバリのヤマザキさんは堅く時計を握つたまま、 また聞きました。 「いいえ。」 ジロバンニはかすかに頭をふりました。 する

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その14_(723文字)

【日曜日の連載シリーズ3月編】 銀鯖道の夜 十四 ジロバンニは、 思はずかけよつて、 先生の前に立つて、 ぼくはシギパネルラさんの行つた方を知つてゐます。 ぼくはシギパネルラといつしよにゐたのです。 さう云はうとしました

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その13_(593文字)

【日曜日の連載シリーズ3月編】 銀鯖道の夜 十三 ジロバンニは、 はつと胸が熱くなり、 そこら中きいんと鳴るやうに思ひました。 けれどもみんなはまだブルードラゴン波の間から、 「ぼくずゐぶん泳いだぞ。」 と云ひながらシギ

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その12_(585文字)

【日曜日の連載シリーズ3月編】 銀鯖道の夜 十二 「ジロバンニ、 ラツコの法王が來るよ。」 美住町の魚神さんの若々しい聲を聽いた。 「ラツコ法王、 私たちの罪を許しシギパネルラさんの呪をお解きください。」 いつかジヨバン

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【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その11_(450文字)

【日曜日の連載シリーズ2月最終編】 銀鯖道の夜 十一 誰が投げたかスキツパーフィツシユが一つ飛んで來ました。 ぼうつと黄いろに見えるといふそれは、 鳥のやうにゆつくりめぐつたり、 滑つてずうつと向うへ行つてしまひました。

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