【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 37_南十字路とタキビシン海岸10_(610文字)
銀鯖道の夜 三十七 南十字路とタキビシン海岸10 櫻のいつぱいに生えている向うに、 白い岩が、 まるでエツクスのやうに平らに浜に沿つて出てゐるのでした。 「行つてみよう。」 ジロバンニは、 そつちの方へ走りました。 その […]
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銀鯖道の夜 三十七 南十字路とタキビシン海岸10 櫻のいつぱいに生えている向うに、 白い岩が、 まるでエツクスのやうに平らに浜に沿つて出てゐるのでした。 「行つてみよう。」 ジロバンニは、 そつちの方へ走りました。 その […]
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銀鯖道の夜 三十六 南十字路とタキビシン海岸9 河原の礫は、 みんなすきとほつて、 たしかに水晶や黄玉や、 またくしやくしやの皺曲をあらはしたのや、 また稜から霧のやうな青白い光を出す鋼玉やらでした。 ジロバンニは、 走
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 36_南十字路とタキビシン海岸9_(520文字) 続きを読む »
銀鯖道の夜 三十五 南十字路とタキビシン海岸8 ジロバンニとシギパネルラは、 タキビシン海岸といふ停車場の前の、 水晶細工のやうに見える櫻の木に圍まれた小さな砂浜に出ました。 シギパネルラは、 そのきれいな砂を一つまみ、
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 35_南十字路とタキビシン海岸8_(872文字) 続きを読む »
銀鯖道の夜 三十四 南十字路とタキビシン海岸7 二人は一度にはねあがつてドアを飛び出しました。 タキビシン海岸と書かれた停車場の向うには、 まつすぐに銀河の光が海の上へ通つてゐました。 まつくらな海の上に龍が星あかりに照
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 34_南十字路とタキビシン海岸7_(682文字) 続きを読む »
銀鯖道の夜 三十三 南十字路とタキビシン海岸6 二人は胸いつぱいのかなしみに似た新らしい氣持ちを、 何氣なくちがつた言葉で、 そつと話し合つたのです。 「もうぢき海岸の停車場だねえ。」 「ああ、十一時三八分には着くんだよ
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 33_南十字路とタキビシン海岸6_(449文字) 続きを読む »
銀鯖道の夜 三十二 南十字路とタキビシン海岸5 それもほんのちよつとの間、 キヤラバンは、 ハマヒルガオの列でさへぎられ、 アルテミスの島は、 二度ばかりうしろの方に見えましたが、 ぢきもうずうつと遠く小さく繪のやうにな
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 32_(610文字) 続きを読む »
銀鯖道の夜 三十一 南十字路とタキビシン海岸4 檀那の移したちは、 だんだんうしろの方へうつつて行きました。 向う岸も、 青じろくぽうつと光つてけむり、 時々、 草花が風にひるがへるらしく、 さつとそれぞれのいろがけ
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 31_南十字路とタキビシン海岸4_(504文字) 続きを読む »
銀鯖道の夜 三十 南十字路とタキビシン海岸3 「タキビシン、タキビシン。」 うしろから聲が起りました。 ふりかへつて見ると、 小さな店に飾つてありました移しは、 大きな紙きれからそろそろと出て來て、 薫りだしたといふやう
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 30_(828文字) 続きを読む »
銀鯖道の夜 二十九 南十字路とタキビシン海岸2 俄かに、 車のなかが、 ぱつと白く明るくなりました。 そとを見ると、 金剛石や草の露やあらゆる立派さをあつめたやうな、 きらびやかな銀河の下を、 太東岬の浪は聲もなくかたち
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 29_(689文字) 続きを読む »
銀鯖道の夜 二十八 南十字路とタキビシン海岸 . 「ホーオーは、 ぼくをゆるして下さるだらうか。」 いきなりシギパネルラが、 思ひ切つたといふやうに、 少しどもりながら、 急きこんで云ひました。 ジロバンニは、 (ああそ
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 28_南十字路とタキビシン海岸_(852文字) 続きを読む »
銀鯖道の夜 二十七 「ぼく、 アンダーをとつて、 飛び下りながらはりついて、 それから一氣に乘つてみせようか。」 ジロバンニは胸を躍らせて云ひました。 「もうだめだ。あんなにうしろへ行つてしまつたから。」 シギパネルラが
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 27_(830文字) 続きを読む »
銀鯖道の夜 二十六 「ああたいふうの浪が咲いてゐる。もうすつかり秋だねえ。」 シギパネルラが窓の外を指さして云ひました。 岬のへりになつた海の上に、 月長石ででも刻まれたやうな、 すばらしい形の浪がくずれてゐました。
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 26_(739文字) 続きを読む »
銀鯖道の夜 二十五 「ぼくはもう、すつかり天の世界に來た。」 ジロバンニは云ひました。 「それに、このキヤラバンは音がしないねえ。」 ジロバンニが左手をつき出して窓から前の方を見ながら云ひました。 「電氣かエー
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 25_(727文字) 続きを読む »
【日曜日の連載シリーズ5月編】 銀鯖道の夜 二十三 そのきれいな浪は、 レガロよりも南伊豆よりもすきとほつて、 ときどき眼の加減か、 ちらちら紫いろのこまかないろをたてたり、 虹のやうにぎらつと光つたりしながら、 聲もな
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 23〜24_(659文字) 続きを読む »
【日曜日の連載シリーズ5月編】 銀鯖道の夜 二十一 「この地圖はどこで買つたの。 寶石でできてるねえ。」 ジロバンニが云ひました。 「銀鯖ステーシヨンで、 もらつたんだ。 君もらはなかつたの。」 「ああ、 ぼく銀鯖ステー
【サーフィン研究所:ゴールデンウィークSP!2話掲載】銀鯖道の夜 その21〜22_(747文字) 続きを読む »
【日曜日の連載シリーズ4月最終編】 銀鯖道の夜 二十 シギパネルラは、 窓から外をのぞきながら、 もうすつかり元氣が直つて、 勢よく云ひました。 「ああしまつた。 ぼく、 サーフボードを忘れてきた。 車も忘れてきた。 け
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その20_(605文字) 続きを読む »
【日曜日の連載シリーズ4月編】 銀鯖道の夜 十九 ジロバンニが、 「シギパネルラさんは前からここに居たの。」 と云はうと思つたとき、 シギパネルラが、 「ぼくはね、 ずゐぶんパドリングしたけれども遲れてしまつたよ。 ダツ
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その19_(1113文字) 続きを読む »
【日曜日の連載シリーズ4月編】 銀鯖道の夜 十八 氣がついてみると、 さつきから、 ごとごとごとごと、 ジロバンニの乘つてゐる車が走りつづけてゐたのでした。 ジロバンニは、 父ちやんのキヤラバンの車室に、 窓から外を見な
【サーフィン研究所:連載】銀鯖道の夜 その18_(768文字) 続きを読む »