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naki's blog

あなたは名店ラーメンを残せますか?_BWT復活【キャッチコピー】インプレッション_波の避け方詳細返答編_「この日」はすぐにやってきます_(5028文字、中編です)

こんにちは、

週末をいかがお過ごしでしたか?

友人から「それはおいしいラーメン屋さんに行ってきました」

というメールがありました。

けれどダイエット中の彼にとっては少し多すぎたようで、

半分以上を残さねば、いや残したい、と。

そして目の前にいるお店の人に対しては、

「全て食べなくてはいけない、しかし体のために残さなくてはいけない」

という葛藤があり、結局残したそうですが、

こういうお店ではなかなかむずかしいですよね。

じつは俺も前回日本でD先輩家に泊まらせてもらうので、

深夜の国道を彼のドドゲK号で走っていると、

「おっ、まだ開いているよ?!

珍しいぜ!スープがまだあるのかな?食べていくべーよ?!」

「ラーメンはもう遅いから結構ですよ。

それにご飯はさっき食べたばかりじゃないですか?」

「大丈夫だよ、ここは吉村屋直系の店で、

この時間に開いていること自体がスゲエんだよ。

普通スープがなくなって閉まっている時間なんだよ。

これもお前の引きの強さなのかもな」

「じゃあ先輩だけ食べてきてください」

「大丈夫だよ、うまいラーメンというのはいつでも食べられんべ?」

「冷やし中華はありますか?」

(俺は冷やしの大ファンであります。ちなみに11月でした)

「お前なー、店でそんなこと言ったらシメられるから気をつけろよ。

本家の家系四天王で、激戦区の覇者なんだぞ」

「やっぱり待ってますよ」

「大丈夫だよ、スープだけでも飲んでみろよ。

したら食欲も出るから大丈夫だ」

と言われ渋々着いていって、

言われるがままに自販機でボタンを押し、食券を買い、

席に座ると、あの姿勢の悪い先輩が背筋を伸ばしていた。

「?かた、味普通の油少なめ」

と先輩が言うので、

「?少なめ、味薄め、油なし」

と言うと、厨房の額にタオルを巻いた、

ここの長(おさ)と思われる人に少し睨まれた気がした。

先輩は、

「すいません、こいつ何もわかってないもんで、堪忍してやってください」

と口には出さないが、そんな顔をしていた。

オープンキッチンなので、どのようにラーメンが作られていくのかを見ていると、

その長の周りに老若の弟子たちがいて、

おれはまるで空手道場のような絶対的な上下関係があるようだった。

その向こうでは汗をしたたらせて、

次から次へと放り込まれる食器や寸胴を洗っている手下たちがいる。

やがてその入魂ラーメンが出てきた。

先輩は、拝むようにして表面を見つめ、

右側に束ねられた海苔を箸で沈めつつ、

黒レンゲでスープをすすって、恍惚なる表情をされている。

まるで宗教だ。

俺は普通に一口。

「どーだ!うまいべ?どーよ?」

と聞かれたので、

「ウマイはうまいですが、別段そこまでの?」

と思ったが、そんなことを発言し、

もしそれが厨房に聞こえたらあの大きな寸胴で一昼夜煮込まれてしまいそうなので、

保身のために黙っていた。

?を少し食べたがこれもおいしいが普通。

俺は冷やし中華でないと感じない体なのかもしれない。

お腹が一杯なのと、夜中に食べるのは極力避けているので、

残そうと思って、海苔を少し食べ、浮いたキクラゲをかじっていた。

先輩がそれに気づき、

「お前食べないとヤバイぞ。死ぬ気で喰え」

と、お顔をカウンターの下側に入れて小声で言うが、

もうその考えを貫く気で食べなかった。

少しすると、先輩も半分程度残して、

「すいません、ぼくたちね、飲んできた帰りでして、

今日は残してしまいました。おいしかったです?」

と厨房の長に伝えながら店を後にした。

店を出てから、「なんで先輩も残したんですか?」

と聞くと、

「やばいんだよ、お前が残して、

俺だけ食べたら”飲んできた帰り”の言い訳は通用しないべ、

だから機転を利かせたのよ?」

と、自分の食べたい量だけ食べるのは難しい、

ということを痛感した次第です。

まあ、大人になってきてからは胃袋と相談して残す、

残せるようになったが、

製作した人が目の前にいる場合はこうして緊張してしまう。

たかがラーメン、されどラーメンなんですね。

それにしてもラーメンブームはいつまで続くのでしょうか?

俺は名店のもいいんだけど、前出したように宗教的で危ないと思っている。

普通のラーメンとか、サッポロ一番しょうゆ味とかで十分です。

それよりも「中華三昧涼?」が食べたいなあ。

話は最初からそれてしまったが、ノースハワイに戻ると、

北西ブイが昨夜から大きく上がった。

「12.1ft@14sec./NW 315o」

というまたもやのしっかりとした台風並のうねりで、

“HIGH SURF ADVISORY FOR NORTH FACING SHORES”

という高波注意報が発令され、

Surf will be 12 to 16 feet today.

「波の高さは、12から16フィートとなるでしょう」

という「波だらけの2010年の冬」となっております。

2010_softsand_T7099

上の波は小さく見えるが、左上部に点状に写っているのはサーファーです。

軽くトリプル近くあるそびえる海峰波ですね。

でもパーフェクトなる斜面はそれこそ長く続き、

サーファーに祈りと、夢と、傾斜と、圧力、そして感動を与えてくれるものだった。

20100121_softsand reef_T6899

週末にドッキーと電話で話したら、

「フナキさん、コールのボード調子良さそうですね。

ワタシのBWTにはいつ乗りマスカ??」

と聞かれてドキリとした。

早川さんたちがコールの信者なので、

最近はついついコールボードばかり乗ってしまっていて、

それをブログで見届けられていたのだ。

俺の頭の中からBWTの「ビー」の字さえ消え失せていた。

ということで、サビタにBWTのみを積んでいった。

シングルフィンということもあり、

ガレージのラックの最上段に置かれていたのも忘れてしまっていたその理由である。

この場所は下から見ると死角となってしまうのです。

ほこりだらけになったボトムを見てなんて不憫だったのだと思ってしまう。

学生の頃好きだった曲のレコードをひさしぶりに見つけたような感覚に陥った。

特にこのBWTは、

「ボンザーフィンシステムをミニボードで試そう」

という独創的な試作ー初号機だったのだが、

そのホワイトハウス初乗りから大好きとなった一本です。

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/6288

前回の日本行きで弐号機を即座にお願いして、

房総犬吠↓から

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/7243

うがみんしょうらん奄美↓で乗り込みました。

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/8316

弐号機は原宿ショールームで、

試乗用として展開してありますので、

体重65kg以下の方は、どうぞどうぞお試しくださいね。

試乗される際に「このブログを見た」とおっしゃっていただければ、

私からのプレゼントを進呈いたします。

R0016975

このBWTにひさしぶりに乗ったインプレッションは、

「うれしく楽しく、美しく粘る」ということで、

BD5よりも3インチ長いアウトラインが、

カービング主体へのドライブ・サーフィングへと導いてくれて、

さすがのBWTはこんな乗り味だったのか!と再確認した。

フィンをドッキーデザインの新しいものに付け替え、

R0016982

このバランスが絶妙で、

「シェィパーはフィンを知る」という名言通りに感じ入った。

R0016999

やっぱり好きなボードって永遠なんですね。

自分でデザインした双頭ワタリガラスが封入されているのもうれしさを増している一項目なのかも。

テイル側からのボトムフォルムにうっとりとしながらシャッターを押す。

R0016991

「玩物崇拝」という嗜好は俺にはあったりなかったり。

だけど、こういう奇天烈なサーフボードが機能すると、

俺はどうしようもないほどに熱くなってしまうようだ。

自称NAKISURFのコピーライター・ブチョウ(部長ではない)なので、

このボードのを考えてみると、

「粋な3フィンボンザー、麗しきターン」

と自販機からヱビスビールが落ちてくるようにひねり出てきた。

「究極なるハンドリング」

とまた秒間に誕生し、

これを英語にすると、

“Ultimate Handling”とすればドッキーもUSAで使用できますね。

「ゆるりな革命児」

とも出てきて、こうなるともう止まらない。

「ボンザーシステムとミニボードの邂逅」

とか、

「伝説から伝統に」

「滑りの真価」

「体育会系からの脱却」

「ミニボード、次なる狙い」

「洗練なる粘りの新世界」

「近未来風味」

「瞬きを止める魔法」

というのがバリバリと沸いて出てきて、俺を刺激する。

これを全て訳して、ドッキーにメールしておいたら喜ばれるだろう。

これがAVISO化されればいいのに、と夢想している午後であります。

2010_inaris_V6346

【AVISO BD3で滑ったソフトサンドリーフの恍惚】

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/9870

先日のブログで、

「セットが来たのでボードを捨てて潜り、リーフをつかみ衝撃を避けた」

という一節を書いたら何人かの読者より、

「そんなに潜れるのですか?」

「目が開けられない場合はどうすればいいのですか?」

「何泳ぎで?」

「何m潜ったのか?」

「真下に潜る?」

「練習の仕方は」

「リーシュがついていても潜れるのでしょうか?」

「リーフにウニがいたらどうされるのですか?」

「もしリーフがつかめなかったら?」

「衝撃でリーフに当たりませんか?」

と多くの質問がありました。

そこで、みなさんと俺流が共有できるように

ここにその回答を公開しておきますね。

「そんなに潜れるのですか?」→(そのくらい潜らないと逆に溺れてしまいます)

「目が開けられない場合は?」→(ある程度まで行ったら手探りとしましょう)

「何泳ぎで?」→(平泳ぎみたいな潜水泳ぎです)

「何m潜ったのか?」→(翌日行って調べてみると、リーフまで約10フィート[約3m]ありました)

「真下に潜る?」→(通常は沖に向かって斜め下に潜ります)

「練習の仕方は」→(沖で大波の日をイメージして潜る練習をするといいでしょう)

「リーシュがついていても潜れるのでしょうか?」→(ちょうどボードが沈み始めた頃に波が上を通るようなタイミングで潜っています)

「リーフにウニがいたらどうされるのですか?」→(つかまないでも大丈夫です)

「もしリーフがつかめなかったら?」→(つかまないでも大丈夫です)

「衝撃でリーフに当たりませんか?」→(当たっても平気なように顔はリーフから離しています)

2010_inaris_water_V6064

「大きい波の下のことって、凄く興味を持たれているのだなあ」

と、これらの質問で知りました。

そして、俺も同じようにエルサルバドルでD師範(シェーン・ドリアン)に

大波の時の避け方を聞いたことを思い出しました。

その話は後日またさせていただきます。

20100121_softsand reef_T7028

神ノ島のかたやんからも昨日のブログ

【写真は語り、そしてその波まで連れていってくれる】

https://www.nakisurf.com/blog/naki/archives/9942

に対してのご感想メールがありました。

そこには、

「いやぁ? 良かったですよ!

nakiさんにしては、めずらしい自己主張風な文体でしたね。

でも、そこからは、通り過ぎていった、過去の魂の叫び声をよびさまし、

そして、ついには自分の魂をわしづかみしていきました。

数日前の、 ブログから燃えだした火は、 今日、確信へと昇華しました。

ゴールは掲げるものではない!

自分の魂から湧きいでる、 衝動への気付きがゴールだと感じます。

そう、 それは、もう止められない。

まず、自分も『この日』に参加できるよう、

『この日』を目指して夢を見て、

そして先日から自分の行動をあらためています。

ありがとうございました」

.

とありました。

「この日」を夢見ると、暴飲暴食がなくなり、

体を動かし、背筋がまっすぐと入るようになるので、

結果的には健康になるんですね。

サーフィング、いや波乗道っていいですね。

こちらこそお便りありがとうございました。

週が明けて月曜日。

しかも1月最後の月曜日です。

さびしいなあ、けれど、季節はゆるゆると春に向かっているのですね。

どんどんと暖かくなってくださいね。

今日もNAKISURFにお越しくださって、本当にありがとうございます。

サーフボードもホイポイカプセル(cドラゴンボール)

みたくなればいいのになあ、と感じた日です。

色々ウエットのカーゴポケットに入れていきたいです。

すばらしい週をお迎えくださいね。